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各界でご活躍の方々よりコメントが寄せられました。
ヴィジュアル・アート、音楽など多方面で全く新しい価値を創造し続けてきたイーノにふさわしいメッセージで溢れてます。

コメントを寄せていただいた方々;
石野卓球、宇川直宏(DOMMUNE)、小崎哲哉(『Realkyoto Forum』編集長)、初代選曲家・桑原茂一、テリー・ライリー、徳井直生 (Qosmo代表 慶應義塾大学准教授)、永山祐子(建築家) 、野田努(ele-king)、原 摩利彦 (音楽家)、ピーター・バラカン(ブロードキャスター)、細井美裕 (サウンド・アーティスト)、真鍋大度(Rhizomatiks)、山口一郎(サカナクション / NF)、湯山玲子(著述家、プロデューサー)、横尾忠則(美術家)、若林恵(編集者・黒鳥社) *敬称略 、五十音順

石野卓球

基本、ENOはいいのが当たり前。

宇川直宏(DOMMUNE)

ブライアン・イーノは越境する!!! 個と集合を!!! 音楽と環境を! !! アンビエントとアートを!!! まるで作曲するかのようにイ ンスタレーションを”創生”するイーノは、AMBIENT KYOTOで音と光の生態系を作り上げた!!!!!!

小崎哲哉(『Realkyoto Forum』編集長)

イーノは、ニューヨーク近代美術館が所蔵するマルセル・デュシャンの「泉」に放尿したことがあるという。事の真偽は問 わない。レディメイドの意義を過不足なく理解した、現代アートの本流アーティストであると思う。

初代選曲家・桑原茂一

cooperative intelligence。
協力から生まれる知性

Brian Enoから発信されるメッセージは未来を明るくする。
彼のメッセージをCUT UP MIXしました。

人間は誰しも均一でなはなく、どんな人も、唯一無二な天賦の才を持っている。

「天才genius」が個人の創造性を指すように、「scenius」はコミュニティの創造性における知性を指します。
美術史で例えば、ピカソ、レンブラント、ショスタコーヴィチが天才だと。
いつの時代も、そうしたアーティストは、真に活発で花開いている文化的なシーンに生き、そうしたシーンから(着想を得て)描いています。アーティストは、そのシーンの一要素に過ぎません。

「天才」と呼ばれるようなアーティストは、必ず「scenius」のど真ん中にいます。
「scene(シーン)」+「genius(天才)」
sceniusはブライアン・イーノによる造語。

僕が一番に伝えるメッセージは「仕事には、できる限り就くな」です。

アーティストであるなら、真に活発で花開いている文化的なシーンに生き自分の可能性を最大限に生かしたほうがいい。
それが出来ない原因は、みんなが生計を立てる必要に迫られているから・・
しかし誰もがそうした生き方をできるような未来に向かって、私はどんなこともしたいと思います。

「ベーシックインカム:どうやってそこにたどり着くのか?」

知りうる限り、私が目指している未来についての考え方と最も近いコンセプトだと思います。

人は協力し合うことで、そのコミュニティから知性が生まれる。
Brian Enoから発信されるメッセージは未来を明るくする。

テリー・ライリー

イーノがもたらす光環境は
瞑想・思索体験を最大限に効果的たらしめる
独創的な装置である

徳井直生 (Qosmo代表 慶應義塾大学准教授)

自らのコントロールを手放す。イーノの表現に共通する哲学、それは「他者」への絶対的な信頼ではないだろうか。 異質性を排除する風潮が強い今だからこそ、そんなイーノ作品の世界観にゆっくり身を任せてみたい。

永山祐子(建築家)

ブライアンイーノとの出会いは就職した青木淳さんの設計事務所の棚の中にあったアルバム「Ambient 1 :Music For Airports」。徹夜もしばしばであったその頃、深夜静かな音の中で集中して案を考えていた日々が懐かしいです。

野田努(ele-king)

このコロナ渦において開催される「BRIAN ENO AMBIENT KYOTO」の意義は大きい。「アンビエント・ミュージック」 はやかましさよりも静けさを、あくせく動くことよりもじっくり止まることを、 そして内省を賞揚する音楽だ。これまで の常識が揺らぎ、未来へのリセットが希求されているこの時代にブライアン・イーノの大掛かりなインスタレーションが日 本──それも京都という「アンビエント・ミュージック」にはまことに相応しい古都において開催されることは願っても ないことである。よりよき社会のために動きながら、つねに自由な思考による創造性をもって人びとにインスピレーショ ンを与えてきたイーノによる今回のスペシャルなインスタレーションは、緻密に設計されたヴィジュアルと音響システム、 そして半永久的に変化し続けるジェネレーティヴ(自動生成)な、その空間のその時にしか体験できないアートであり、「ア ンビエント・ミュージック」なのである。

原 摩利彦(音楽家)

1989年の天河神社での伝説のインスタレーションについては何度か耳にしたことがあり、いつか体験したいと思っていました。
深い思索の末に彼が創り出す世界はどんなものなのか。「楽しみ!(Can’t wait!)」以外の言葉がありません!

ピーター・バラカン(ブロードキャスター)

テレビ・モニターの向きを縦にすることで絵画のように見せて、ほとんど動かないヴィデオを流した1983年のインスタレ イションは画期的でした。シンプルな発想でも誰もやろうとしなかった着眼点はブライアン・イーノの素晴らしいところだと思います。

細井美裕 (サウンド・アーティスト)

20代、私たちがイーノの展示をこの眼で見られる時がやっときた。散々聞かされた巨匠の話が自分の言葉になる 2022年夏の京都、だれもがイーノと同じ視点に立てる唯一の場所。

真鍋大度(Rhizomatiks)

音楽的な映像、風景映像の様な音楽。そういった言葉がイーノの作品にはしっくりくる。映画 音楽の作曲家の様に職人的 になりすぎず、技術と程よい距離感を保ちながら時代の空気を微かに取り入れる。コンセプトは作品形態が変わっても、新しい技術を使っても全ての作品を一本の串で串刺しに出来る。イーノの作品は自分の中で物差しの様な存在である。コロ ナウイルスで変わってしまった私たちの価値観や音楽の意義が、イーノの作品を体感することで見えてくることがあるかもしれない。

山口一郎(サカナクション/NF)

イーノを知る切っ掛けは千差万別です。入口は幾多もありますが、出口は常にイーノらしい”何か”なのです。僕はそれを知りたい。

湯山玲子(著述家、プロデューサー)

才能のあるアーティストの表現に出逢ったとき、その観手のほとんどは、圧倒されそのカリスマにひれ伏す、ファンとなっ て”押シ”に走る。そのクリエイションが意図するところにおのれの感性をいとも簡単にすり合わせてしまい、理解しようと 躍起になるのだ。観客主体の、どのような聴き方も受容するという「アンビエント・ミュージック」の創始者であり、す でにスターでもあるブライアン・イーノの渾身の作品を前にして、「それを自然の川の流れのように」無視することができ るかどうか?! 観て聴くおのれの心が試される非常に重要なインスタレーションだと思う。

横尾忠則(美術家)

ロキシー・ミュージックでのイーノのルックスとファッションは美術を学んだ彼をやがて現代音楽の世界に接触するのではと予感していたが、彼は磁石のようにあらゆる要素を肉体化していった。

若林恵(編集者・黒鳥社)

建築家ではなく庭師のように考える。終わりではなく始まりをデザインする。いま、イーノは、統御=コントロールを離 れ、自生的な秩序をもたらす者の比喩として、「建築家」に「庭師」を対置させて語る。「庭師」というモチーフには「環 境/地球」と、これからの人間がどう向き合っていくべきかという含意があるのはいうまでもない。

*敬称略 、五十音順